バイクに乗る時には装備(身に着ける方)をしっかり整えないと長くバイクに乗ってられません。ところがバイク用ジャケットなんてネットで探すといろいろ出てきて選ぶのに一苦労します。10年以上ほぼ毎日バイクに乗ってきて必要な装備のポイントを紹介し、おススメしていきます。
ウエアは季節によってそろえるのがおススメ
バイクの装備で重要なのはヘルメットですが、ジャケットなどもチョイスによっても安全性、快適性が全然異なってきます。バイク用ジャケットをネットで探すといろいろ出てきて選ぶのに一苦労しますが、必要なポイントを書いていきます。
ジャケットはまずはプロテクター付き。特に胸パッドの有無を確認
バイクの事故は実は通勤時に起きている事が多いことがデータからわかっています。警視庁2020年の統計データでは、都内での交通死亡事故では35%が通勤時に発生しています。過去5年のデータでも44.6%の割合で通勤時です。私も20年近くバイクに乗っていますがツーリング中よりも通勤中の方が事故に合いそうな気がするので気を引き締めて運転しています。理由としては通勤では朝や夕方が多く、明るさが変化するので自動車に対する非視認性が落ちていること、また時間に追われて余裕の無い運転になったり、通学通勤の徒歩や自転車の混合交通という突然何か起きるような状況が多いからだと思います。
そのためには自分の運転スキル向上、かもしれない運転の心がけの他に、もし事故に合ってもケガを最小限にするプロテクターが重要だと思っています。
同じく警視庁の統計データでは、事故時の致命傷を受ける部位は1位の頭部50%に続いて胸部25%ということです。私の知人も二人バイクで事故に合った時は肋骨骨折で肺損傷で苦しんでいました。バイク用ジャケットでプロテクター付きのものは脊椎を守る背部、肩、肘パッド付きは多いのですが、胸パッドまで付いているのはだいぶ少なくなります。別体のプロテクターもありますが、通勤で使うのならば胸パッドまで付いているジャケットを選ぶのがおススメです。
快適性からジャケットをどう選ぶ
快適性の観点からジャケットのおススメを書いていきます。私は現在3着で運用しています。
季節 | 気温イメージ | ジャケット特徴 | 私の装備 |
冬 | -5~10℃ | インナー付きで腰まで長さがあるタイプ | KOMINE JK-574 F-Touring JKT-RAMA II 2016年 |
春秋 | 10~35℃ | ナイロン系の防風タイプ | GOLDWIN クロスオーバージャケットGSM22803 2018年 |
夏 | 35℃~ | メッシュタイプ | RSタイチ クルー メッシュジャケット チェストプロテクター |
KOMINE ツーリングジャケット-ラーマII
見た目からあまり街中でのバイク通勤のジャケットには合わなそうですが、機能はばっちりです。プロテクターは胸、肩、肘、背中を装備。2種類の着脱可能ライナーを持つ3レイヤー構造になっており、とにかく防寒性がすばらしいです。真冬でも下にシャツと薄手の長袖の2枚でも30分以上耐えられます。丈も腰下まで覆ってくれるので、腰が暖かい。
一方3レイヤー構造なのでフル装備の時は重いです。ハンガーもクリーニングでもらうタイプでは耐えられません。購入したらしっかりしたハンガーも付いていました。見た目もちょっとごついので、会社帰りにちょっとお店に寄って買い物などはしにくいかもしれません。私は5年前に購入したのですが、ライコランドに行って試着してサイズを確認。XLでいいかと思ってましたが、実際着てみると3XLサイズだったので試着して正解でした。冬に想定するインナーを着て試着するのは大事です。ただ欲しいカラーのサイズが無かったので帰宅してネットで購入。価格はちょっと高めの定価¥41,800(税込)です。当時1月末で3万円弱で購入できました。季節ものなので買う時期をうまく選べば安く買えそうです。オールシーズンジャケットをうたっているだけあって、暑くなってきたら順番に着脱可能ライナーを脱いでいき、腕のチャックや胸のチャックを開けて風を導入すると快適です。真夏以外はこれ一着で過ごせます。
私の運用ですが、当初は暖かくなってきたら着脱可能ライナーをはずすということをやってきましたが、再び付けるのが面倒になり、今でははずさずそのまま着ています。暑い日にはチャックを開けて対応し、それでも暑くなってきたらジャケットを春秋用に交換します。耐久性も5年着てますが特に問題なし。白を購入したので汚れが目立つようになったぐらいでしょうか。
GOLDWIN クロスオーバージャケット GSM22803
プロテクターは胸、肩、肘、背中を装備していながら街中でも違和感ないデザインと軽さが特徴のジャケットです。ナイロン系の防風素材使用で春秋の朝晩の冷え込みにも対応でき、昼間暑くなってきたらベンチレーションを開ければ快適です。3年間にバイク雑誌で見かけて気になってショップに実物を見に行くと、その軽さに衝撃を受けそのまま買ってしまいました。今では廃番となってしまったようですが、後継として GSM22002があるようです。毎年KOMINE ツーリングジャケット-ラーマIIから着替えるので、毎回その軽さに感動しています。これなら通勤帰りにお店に立ち寄るのも苦になりません。
私の運用は春から初夏、秋に着用しています。気温によりインナーを調整しています。3年使っていますが、特に問題ありません。
RSタイチクルー メッシュジャケット + チェストプロテクター
真夏の35℃超えの時はやはりメッシュジャケットが一番です。逆に暑いからと言ってTシャツ1枚で走っていると安全性ももちろんですが、かなり日焼けします。メッシュジャケットを着ていた方が日差しを遮断し逆に涼しいくらいです。こちらのクルー メッシュジャケットですがプロテクターは肩、肘、背中ですが、胸部プロテクター(別売品)を装着するためのアタッチメントを装備しています。なのでチェストプロテクターを追加で買って装着するのをおススメします。
ボトムは冬はワークマン防風ウォームパンツ
暖かいとボトムはなんでもいいのですが、冬は防寒性が大切です。最初の頃はジーンズを履いていましたが意外と風を通すので寒い。次に買ったのはバイク用品店で見つけたジーンズ風な見た目の防風ジーンズ。風も通さず良かったのですが素材が固い。あとお値段もけっこう高かったです。
昨年流行りのワークマンプラスで見つけた防風ウォームパンツSTRECH(ストレッチ)。これが非常に防風性が高く、伸びる素材なの膝の曲げ伸ばしも苦になりません。お値段も確か3,000円くらい。見た目も普通のボトムのデザイン(ポケットが多いのがワークマンっぽい)。
私の運用は真冬は防風ウォームパンツにインナーと着古したカッパのボトム。ちょっと寒いくらいで」は防風ウォームパンツにインナーだけで行けます。ワークマンプラスの防風ウォームパンツはバイク通勤のボトムとして非常におススメです。
グローブは夏冬用2種類と雨用の3種類。バイク用を選択
今までいろいろなグローブを試してきましたが、今では3種類の運用となっています。グローブは滑り止めや振動吸収パッド等機能性があるのでバイク専用品を選ぶと無難です。また同じメーカーでも微妙に付け心地が違いますので、ショップで実際に試着して購入することをおススメします。以前使っていたメッシュグローブがダメになったので、同じメーカーの同サイズを通販で購入したのですが、薬指の先端が微妙にきつく気になってどうしようもなかったので買いなおしたことがありました。
寒いとき用グローブは手首が寒いので、手首まで覆うものを選びましょう。グリップヒーターやナックルバイザーが無いバイクに乗る時は厳寒期は写真のものではちょっと寒いかもしれません。雨用グローブを別途用意しているのは、雨用でないグローブで雨天走行するとグローブの寿命を縮めてしまいます。冬用なんてなかなか乾きませんし。昔黒いメッシュグローブで土砂降りの中走行し、休憩時にグローブ外したら染料が落ちて手が真っ黒。手を洗ってもなかなか落なかったことがありました。ちなみに今使っているのはネオプレーン素材で雨に濡れると染みてきます。
ネックウォーマーは対コロナ、対花粉にも対応する重要なモノ
首に当たる風を防ぐことで疲労感がかなり変わってきます。冬は防寒のためネックウォーマーは必須のアイテムです。さらに自動車と違って走行中の他車の排ガスなどダイレクトに来ますので、対粉塵や春の花粉対策も含め、長期間(真夏以外)使うことになります。
最近お気に入りなのが、ラフ&ロード ネックウォーマー アウトラストネックゲーター RR7605です。特徴はアウトラストという素材。真夏の炎天下でも真冬の厳しい寒さの中でも、肌の表面温度を常に31℃~33℃へとコントロールするとのこと。実際に2年間使用していますが、真冬でもこの薄い生地でも平気ですし、夏でもそんなに暑く感じません。すばらしいのはその通気性。吐く息もすっと出ていくので息苦しさは皆無です。真夏も意外と涼しく過ごせるので年中使用しています。おススメです。
リピート購入 2022年3月
毎日使っていましたが、伸びてきてしまったのでリピート購入しました。
夏でも冬でもOKなのでもう手放せません。
ネックウォーマー更新 2024年1月
アウトラストネックゲーターが廃番になってしまいました。もうネックウォーマー無くてはならない体になってしまいました。ということでいろいろ探した結果、グラディエーター フェイスマスクの黒を購入。立体構造で厚めの生地でいい感じです。
靴はくるぶしまでくるハイカットタイプでもちろん防水透湿
靴も快適性に大きく影響します。毎日乗るので天候に左右されない靴を選びましょう。バイク用シューズを選ぶのもいいかと思います。必要な機能としては防水機能です。雨に当たって靴の中びしょびしょになる感覚は最悪です。また夏は蒸れるので必ず透湿機能の靴を選びましょう。形的にはくるぶしまで隠れるハイカットタイプをおススメします。エンジン熱から守るとともに、雨の時は雨合羽との重なりを増やして靴の中に雨が入るのを防ぎます。
安くて高機能なところではelfのバイクシューズがあります。私も長年履いていました。ただスーパーカブではギヤチェンジがペダルを踏むだけの操作なので、シューズの甲の部分の保護機能がいらない、つまりは普通のシューズでいいんですね。ということで防水透湿でハイカットで歩きやすいシューズを探すとトレッキングシューズのカテゴリーがありました。というわけで私はトレッキングシューズでスーパーカブに乗って通勤しています。今使っているのはニューバランスです。バイクから降りた後も歩きやすいです。
トレッキングシューズは靴紐タイプが多いので、毎日履くには面倒ですからゴム紐に変えてしまいましょう。非常に掃くのが楽になります。”ほどけない 靴ひも ”で検索するといろいろ出てくると思います。非常におススメです。
買い替え (追記2022年12月)
ニューバランスの靴が劣化してきて雨の日に浸水してきたので買い換えました。
今度はColumbiaのハイカットタイプ。紐はもちろんゴム紐に付け替えしました。
通気性もよく防水性もばっちりです。トレッキングシューズなのでバイクを降りた後も歩きやすいです。
雨合羽は目立つタイプ。バイク用をチョイスすること
雨合羽もMUSTアイテムです。必ず荷物に入れておくようにしましょう。雨の時はもちろん、寒いときには防寒着にもなります。雨合羽もバイク用途で必要な機能を搭載しているバイク用を選びましょう。具体的には風でのバタつき、反射材などです。最初はホンダショップで売られている雨合羽を使っていたのですが、2年ほどで股のところから雨が染みてくることが2回ほどあり、今ではRSタイチの雨合羽を愛用しています。こちらは非常に耐久性があり、今のは5年間に買い替えてまだまだ使えております。
まとめ
今回はウエア類に関することを書いてみました。長年バイクに乗ってきて快適、不快に感じるのもウエア類の充実に寄ることが大きいのではないかと思います。今回は私の使用しているものも紹介しましたが、必要機能を確認しつつみなさんの気に入ったデザインのものを選んでいただければと思います。
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