バルコニーの防水塗装を一人で行う【二日でDIY完了】

バルコニーDIY

バルコニーやベランダの防水は10年くらいで防水層の上のトップコートが劣化してきてしまうので、塗りなおす補修が必要です。今回はFRP工法で10年以上たったバルコニーに、ウレタン系の防水塗料をDIYで塗りましたので、紹介します。

この記事で分かること
バルコニーやベランダの防水補修のやりかた

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バルコニーの防水機能補修について

バルコニーやベランダ の床は、雨をしみ込ませないように防水施工がされています。FRPやウレタン、シート(塩化ビニール/ゴム)防水といった防水施工の種類があります。
バルコニーやベランダ の床は、下地の上に防水層を作り、その表面に紫外線からの保護機能としてトップコートを塗る構成となっています。

一般的にはトップコートは5年程で塗り替え、防水層は10年程でのリフォームと言われています。
めんどうですね。

ベランダの防水施工の重要性

我が家は建売住宅なのですが、リビングの真上にバルコニーがありますので、防水機能が損失して浸水してきたら大変です。
もう家を買って10年以上経つのですが、注意事項としてやはりバルコニーの防水について10年前後で対応してくださいと不動産屋に言われてたのが気になっていました。

保証書を見るとバルコニーにはFRP工法による防水処理がされており、10年間の保証が付いておりました。
我が家が建てられたのは2008年なので、もう保証切れていますね。防水機能の補修を考えないといけません。

見積もりを取ってみた

ちょうど10年目の2018年にバルコニーについて見てもらい、工事見積もりを取ってもらいました。
見積額は8万円。まだ大丈夫そうとのお言葉に甘えて数年放置し、もう13年目。そろそろ対応しないとと重い腰を上げました。

バルコニー の防水塗装をDIYでやることにした理由は?

バルコニー の防水塗装をDIYですることにしました。何故かというと、WEBで検索するとこまかくやり方が紹介されており、十分DIYでできそうだなと思ったからです。
また、バルコニー が寝室に面していたので、数日かけて他人に出入りされるのもあまり気持ちがのらなかったこともあります。

でも一番は経済性です!自分でやれば3万円くらいでできそうです。

塗料および塗装材料について

塗料は オートンウレアックスHG をチョイス

我が家の場合はFRP防水施工の上に塗るわけになりますが、いろいろWEBで調べた結果簡単に1日ででき、防水材とトップコートが一気にできるということで、オートンウレアックスHGというのを見つけました。リンスインシャンプーみたいです。

FRP防水施工の上塗りに最適で、ウレアコーティングという、優れた塗膜を形成。高耐候、高耐久が期待できるとのことです。
カタログでは30年くらいもつとか。

塗装工程は

  1. プライマーのOP-55F塗布
  2. ウレアックスHG塗布(1回目)
  3. ウレアックスHG塗布・骨材添加※(2回目)

※骨材とは硅砂 6号で、ウレアックスHG 1kgに対して、50~100g添加が目安と書いてありました。防滑仕上げと書いてありましたので滑り止めの機能のためのようです。私は今回は使いませんでした。

となっています。
OP-55Fとは
ウレタン樹脂系湿気硬化型プライマー。FRPのトップコートとウレアックスHGを強力に密着させる。
FRPのトップコートにはパラフィン(蝋)成分が含まれているため、通常はサンディング処理を施しトップコートを除去する必要があるとのこと。OP-55Fを使えばそれをしなくてよいので時間短縮につながりますね。

プライマーのOP-55Fとのセット買いが便利です。

塗装道具もセットで購入

道具は細かいところを塗る刷毛や、広い面積を均等に濡れるローラーが2液使うので2個ずつ必要です。また溶液を入れるローラーバケットに対し、2液対応させるため、ローラーバケット用ネットやローラーバケット内容器も2個ずつ必要です。

ホームセンターで探す手間を省くため、同じショップでセットでありましたので、そちらを購入しました。便利でした。

出展:PAINTSHOP HP
脱脂用のアセトン

脱脂用のアセトンも同じ店にありましたので、一緒に購入しました。するとおまけでウエスと軍手が付いてきました。いいサービスだと思います。
ただ、4Lと量が多いので、だいぶ余ってしまいましたが。

バルコニー 防水塗装をやってみた

9月の天気のよい土日にさっそく施工してみました。刷毛やローラーを使っての塗装は初めての素人ですが。

塗装は天気が重要です。よく乾燥した雨が降らない日を選びましょう。風も無風がいいです。風が強いとゴミが飛んできて乾燥中の塗料に付いてしまいます。

一日目洗浄を行う【これが大事】

まずは10年以上溜まった汚れをしっかり落とさないといけません。我が家ではエアコンの室外機が置いてあり、はずせないのでずらしながらの作業となります。

一人での作業ですので、効率性を重視し高圧洗浄機を購入して汚れを落としました。午前中に洗浄し、午後はしっかり乾燥させました。

排水性が良くないためか、排水路付近に泥が溜まっています。

ケルヒャー 高圧洗浄機 静音モデル K3サイレントを購入。約20,000円なり。
試しに玄関回りを掃除したら驚くほど汚れが簡単に落ちて驚きです。

バルコニー下に ケルヒャー K3 を設置し、ホースだけバルコニーに引き上げてきました。付属ホースの長さも十分です。
カッパを着て洗浄開始。良く落ちるけど跳ね返りがすごい。洗う順番に気を付けないと、飛び散った泥でまた汚れます。
排水溝の詰まりも溜まった水を箒を使って押し出していたら詰まりが取れて一気に流れ出しました。

いやー高圧洗浄機はすごい。あっという間に楽にきれいになりました。
バケツとデッキブラシでは日が暮れてしまいますね。

室外機側もずらしながらしっかり洗浄。右奥がこのバルコニーの排水溝になります
で、この日は乾燥させておしまい

二日目は防水施工をやっていく

アセトンで塗装面を脱脂する

塗装では基本の塗装面の脱脂をアセトンで行っていきます。ウエスに染み込ませて塗装するところを脱脂していきます。
マスクをしていたのですが、普通の不織布マスクだったので匂いがきつかったですね。
部屋の窓はしっかり閉めて作業行いましょう。

いつもの農作業で使うゴム手袋をはめて作業開始。軍手だと染み込んできて手があれてしまいます。
しかし匂いがきついです。

FRPトップコートが塗られているところをしっかり脱脂していきます。

最後に排水溝になるように拭いていきます。するとウエスから出たごみも含めゴミが集まってきます。
そのまま排水溝の方におしやります。

養生する

今回の塗装セットには養生テープとマスキングテープも入っていましたので、養生していきます。
今回ガムテープとビニールが一体となった養生テープの存在を初めて知りましたよ。

これが ガムテープとビニールが一体となった養生テープ 。バルコニーを一周ぐるっと貼っていきます。

養生テープの貼りがずれていると、そこに塗装が乗ってしまうので修正しないといけませんが、これを貼りなおすのは面倒なので。

マスキングテープで上から養生しました。

プライマーを塗り、乾燥させる

アセトンはすぐに乾くので、 養生が終わったらプライマーのOP-55F を塗っていきます。標準使用量は0.15㎏/m2とのことですが、気にせず塗っていきましょう。
このプライマーもけっこうきつい匂いがしますので注意。専用のマスクがあった方がいいかもしれないですね。

ローラーバケットにローラーバケット内容器とネットを1個ずつセットし、 OP-55F を注ぎます。粘性はあまりない感じです。

色は飴色ですかね。においがきつい。息を止めて刷毛に付けます。
余分な液はネットで落とします。

刷毛ではローラーで塗れないところを塗っていきます。塗ると色が変わるので塗ったところは分かります。
塗り残しが無いように塗っていきます。

刷毛で細かいところを塗ったらローラーの登場。ネットでしっかり余分な液を落とします。

ローラーは楽ですね。広範囲を均一に濡れますので。刷毛だけだと大変なのでケチらずローラー使った方がいいと思います。

エアコン室外機をずらして塗り、一度30分以上かけて乾かします。
その後エアコン室外機を塗った上にずらし、残りの面を塗っていきます。
乾いていないとべたべた貼りつきます。

最後窓の前を残して塗り、部屋の中へ移動して部屋から最後の塗り残しを塗ります。こういうときの為に溶液入れる入れ物は手で持てるバケツタイプがいいです。しかも重く無いヤツ。

塗り終わったら急いで残ったOP-55Fが入ったバケツを持って一階に降りて外へ出します。匂いがきついので部屋に置いておくと夜寝れなくなると思います。

オートンウレアックスHG を二回塗る

プライマーのOP-55Fが乾いたら(べたべたしなくなったら)、オートンウレアックスHGを塗っていきます。
蓋を開ける前によく混ぜてからバケツに入れます。これは匂いはそんなにきつくないですが、粘性が高くどろっとしています。
こちらもプライマーと同様、刷毛で細かいところを塗ってからローラーで隙間なく塗っていきます。

またエアコン室外機をずらして塗り、乾いてから(2時間くらい)エアコン室外機を戻して塗る。これが一回目。
乾燥したらまた2回目を塗ってという流れになるので、手際よくやらないと一日で終わらなくなります。
オートンウレアックスHG 1回目 0.6㎏/m2、2回目 0.2㎏/m2 が標準使用量
一回目を厚めに、二回目は薄めにという感じですね。

オートンウレアックスHGはかなり粘性が高いので、こちらもネットで必要量に調整して塗っていきます

元々のトップコートと同じ色で分かりにくいですが、黒く染みになっているところを塗っていくと違いが良く分かります。

エアコン室外機をこのようにずらして、裏側を先に塗っていきます。塗料も多いので厚めに塗っていきました。

乾燥中はバケツの中の塗料も乾いていきます。乾くと固まってしまうのでゴミ袋等で覆って日陰に置き、乾燥防ぎましょう。

エアコン室外機を元に戻して残りを塗り、1度塗りが完了。
2時間経過し、乾いたら2度塗りを実施。またエアコン室外機ずらして塗るので、最後は暗くなる中部屋の明かりを頼りに塗りました。もっと朝早くからやればよかった。

6時間以上乾燥させて完成

翌朝、養生ビニールを取って完成。厚い塗膜が生成されています。
物干しざお等戻して、もうバルコニー使うことができます。

壁側に塗りすぎると少しずつ垂れてきて、このようになってしまいました。
まあ見た目だけなので良しとしましょう。

約半月後の雨の日の状態

まとまった雨が降った時の状態を見てみました。

排水溝の詰まりが取れたので、しっかり水が流れていて溜まっていないですね

オートンウレアックスHGの表面では水を弾いています。ただ今回トップコートに骨材( 硅砂 )を混ぜなかったので、雨に濡れると滑りやすくなっています。
我が家の場合は人工芝をひいてそこに乗りますので、あんまりネガにはなっていません。
しかしけっこうな砂が飛んできています。

まとめ

SON
SON

今回はバルコニーの防水補修をやってみました。ポイントはきれいに洗浄するところだと思います。高圧洗浄機は非常に楽に汚れを落とすことができました。
また、今回選択したオートンウレアックスHGは素人が塗ってもきれいに塗ることができました。耐久性が楽しみです。

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