オーバーフローシステムと外付けフィルター式との違い【やはりオーバーフロー万歳】

アクアライフのススメ

外付けフィルター式で回してきた水槽をオーバーフロー方式に変更しました。飼っている生物は同じで水槽サイズも同じですので、生物に対する変化。また維持管理していくときのメンテ性の差を検証してます。また5か月運用してみての検証などを紹介します。

この記事で分かること
海水水槽をオーバーフローシステムに変更することによる変化について
オーバーフロー水槽のメンテナンスの方法など

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水槽をオーバーフロー方式に変更したことによる効果

約4年間外付けフィルター式で運用してきた60㎝ワイド水槽を、22年の5月に同サイズ水槽ででオーバーフロー方式に変更し5か月が経過しました。
そこそこの期間運用してみてのメンテナンス性の変化や生き物への効果など、気が付いたところをを紹介していきたいと思います。

水質の向上効果

一般的に言われているオーバーフローシステム方式のメリットである水質については、水質向上変化をすごく実感することができました。
外部フィルター方式で運用していた時と比較して、水質向上の原因を確認していきます。

スキマーで取れる汚れの量

うちのシステムの場合ですが、変更前に比べスキマーの能力がものすごく上がっています。
前のスキマーは外掛け式QQ1で適応水量は100Lまで。今回導入したAQUA EXCEL EC15は適応水量600Lです。
オーバーフローシステムに変更した時は半分の70Lくらいの海水をそのまま使いました。
AQUA EXCEL EC15を起動した最初の数時間であっというまに汚水カップに汚れが溜まってきました。
単純に考えると、前のスキマーでは取りきれていなかった汚れが取れるシステムになったということかと思います。

その後5ヵ月使用してきましたが、スキマーは2週間に一度のペースで掃除しています。取れる汚水は泡状態で、汚水カップに溜まるほど取れなくなりました。
海水がきれいな状態で維持できていると思います。
水替え頻度は前システムの頃と同じか、減っています。隣のウールボックスでしっかり物理ろ過できてることもあるかと考えています。

オーバーフローシステムでは数百Lクラスのスキマーを設置できるメリットがあります。

濾過槽のウールボックスの効果

濾過層のウールボックスではウールマットを3層引いて海水を濾過しています。
2週間に一度ウールマットの掃除をしているのですが、フンやエサの食べ残しなど茶色い汚れをしっかりトラップできています。
前の外掛けフィルターのシステムでは、フィルター吸水口のプレフィルター(といってもスポンジだが)くらいで、外部フィルター内に汚れが溜まっていきます。
外部フィルターの掃除が面倒くさく、1年に1回くらいしかやっていませんでしたので、その差も大きいのかと思います。

水面の油膜が出ない、海水中の浮遊物が無くなるのが早い

私の場合、外付けフィルターでのシステムでは基本生物ろ過がメインで、物理ろ過はあまりしていませんでした。水替えのタイミングでプロホースより砂の中の汚れを吸い出したり、フィルター取水口のフィルターを掃除するくらいで。
それがオーバーフローシステムでは大きなウールボックスで物理ろ過していますので、水中を漂う小さな浮遊物が少ないです。

またちょくちょく気になっていた水面の油膜も、オーバーフローシステムでも同様に水中モーターで水面を揺らしていますが、水面の海水をどんどん濾過槽に落としているため油膜が見られないです。
水面がきらきらしています。

硝酸塩の値

次は水質のパラメータ変化についてです。Tetraの試験紙で確認しました。
外付けフィルターシステムでは亜鉛酸塩は出ていなかったのですが、硝酸塩は検出されていました。
オーバーフローシステム変更前に測るとだいたい40mg/lくらいでした。
今改めてTetraの試験紙の説明を読むと、
NO3-:硝酸塩レベルが10mg/lになると無脊椎動物などに影響します。(測定範囲 : 0〜10mg/l)
って書いてありますね。測定範囲超えていますが、あまり良い値とはいえないです。

オーバーフローシステム変更時に、大幅な換水を行った効果ももちろんあるのですが、硝酸塩値はだんだん検出値が下がっていきました。2ヶ月経過してシステム変更前の1/4以下に下がりました。
大容量スキマーやウールボックスで硝酸塩へ変わる前に汚れを取り除くことができていると思われます。

メンテナンスがしやすい

水質を良いまま維持できている理由としては、オーバーフローシステムではメンテナンスがしやすいので、メンテナンスをサボらなくなり、結果水槽を綺麗に維持できるのではないかと思います。

濾過層ウールボックスのウールマット掃除

まずは濾過層ウールボックスのウールマットです。
最初はウールボックスごと外して掃除していましたが、今はメインポンプを止めてウールマットを丸めて取り出し、入れ物に入れて洗面台に運び、じゃぶじゃぶ水道水で洗うだけです。
2週間毎に掃除していますが、結構茶色く汚れますのでしっかり汚れを取れています。

ウールボックスの先になる濾過層ですが、半年経った時の汚れ具合ですが見た感じ全然汚れていないです。ウールマットでしっかり汚れを取りきれているようです。
これなら濾過層の掃除を当分しなくて良さそうです。

スキマー掃除

スキマーの掃除ですが、パーツが大きいので汚水カップもスポンジで一気に洗えます。
汚水カップを外した本体の方ですが、内側に汚れが付いていますので濡らした歯ブラシでざっくり汚れを取り、その後はティッシュやキッチンペーパーで汚れを取ります。本体も大きいので掃除がしやすいです。

水槽内、上部がスッキリ

外部フィルターから水槽上部がかなりスッキリしました。
外掛け式のスキマー。それから外部フィルターへつながる給排水ホース。排水ホース出口からの水はねによって周辺が少し塩ダレが発生していました。

オーバーフローシステムではスキマーは水槽台の中。給排水も水槽内の菅を通して行われているので、水槽上部はかなりスッキリです(サブ水槽はそのままですが)。

サンゴが調子がいい

ちょこちょこサンゴを導入していました。けれども飼育が容易と言われているスターポリプは2ヶ月後どで消滅し、ボタンポリプも開きが悪い状態でした。
オーバーフロー水槽に変えてからは、ボタンポリプも開くようになり後から追加したスターポリプはどんどん広がっていっています。
これも水質向上の効果だと思っています。

5ヶ月経過して

オーバーフローシステムに変更してから5ヶ月が経過しました。
先行者の皆様がオーバーフローシステムを進める理由を実感しています。水替え頻度を減らして様子を見ていますが、問題なさそうなので海水の元である“塩“の使用量も減って経済性もいいですね。

ガラス面につく苔のスピードも遅くなったような気がしています。週末に一回掃除するだけでOKです。

しっかりフタをしたことで塩の飛散はほとんどなし

濾過層をほぼ密閉の水槽台の中に設置することで、蒸発時の塩があちこち飛散して扉の金具等に付着して錆びたりする、というのを危惧していました。
なので濾過層はなるべく隙間を少なくした設計にしたので、その効果が出ていると思いたい(まだ5ヶ月なのでそこまで行かない、という説もあり)。

ハタゴイソギンチャクが大きくなってる?

ハタゴイソギンチャクですが、大きくなっているのではないかと思われます。日中一番開いている時で直径40cmぐらいがあるのではないでしょうか。
しかも水槽中央のライブロックを気に入ってくれたので、動き回らなくなりました。これでレイアウトにも悩まされなくなりました。
ハタゴイソギンチャクが触れない場所にサンゴを置いていますが、いかんせんハタゴイソギンチャクが大きいので、一部照明を遮るようになってます。

もう4年近く飼育しているカクレクマノミ2匹も場所取りでケンカすることはないですね。

もちろんお魚も元気

オーバーフローシステムにしてからお魚を追加しました。
色が綺麗なハタタテハゼ、顔が可愛いナベカ、そして引っ越し時に⭐︎になってしまったギンガハゼの代わりにギンガハゼを2匹。
⭐︎になることなく元気に泳いでいます。

まとめ

SON
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オーバーフローシステムへ移行してからの変化点を紹介しました。オーバーフロー水槽は高いので躊躇してしまっていたのですが、維持する手間が少なくなり、水槽も安定しますのでおススメですね。

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